あなたは大丈夫Part2?「相続のトラブル(遺産分割以外編)」

相続編 あなたは大丈夫Part2?「相続のトラブル(遺産分割以外編)」

相続のトラブル(遺産分割以外)

 

相続トラブルの遺産分割以外編です。

 

相続のトラブルは遺産分割によるトラブルだけではありません。最終的には金銭での問題になるのでしょうが・・・

 

ここでは遺産分割以外でのトラブルをご紹介いたします。同じく簡単な対策例も添えておきますので参考にしてください。

 

では早速見ていきましょう。

遺産分割以外のトラブル

相続人同士が疎遠

相続人同士が疎遠である場合は相続手続きがスムーズに進まないことがあります。

 

単に遠方に住んでいるなどで疎遠となっている場合はいいのですが、不仲による疎遠の場合はその危険が大きいです。連絡しづらいだけでなくお互いの連絡先さえ知らないこともあるでしょう。

 

遺産分割時には相続人同士で遺産分割協議を行う必要があります。相続人同士が疎遠だと相続手続きがなかなか進行しません。

 

不仲による疎遠は感情的になることが予想されます。

こういった場合は専門家などの第三者に間に入ってもらうことで解決するかもしれません。
また相続自体が煩わしいのであれば「相続放棄」を選択してもいいでしょう。

 

単なる疎遠の場合はこれを機に連絡を取ってみましょう。

遠方に住まわれている場合もやはり専門家に相続手続きを依頼したほうがいいかもしれません。
戸籍謄本類の収集だけでも相当な苦労が予想されるからです。そして、相続放棄や相続税の納入には期限がありますので期限切れにも注意しましょう。

 

相続人の1人が行方不明

相続人の1人と連絡が取れない、どこに住んでいるのかわからない、などは実はよくあることです。

 

例えば被相続人の前妻との子などです。

まずは頑張って探すことになります。遠い親戚に聞いてみたり、戸籍から探したりします。
それでも見つからない場合は家庭裁判所に「不在者財産管理人の選任」の申立てを行うことになるでしょう。

 

不在者財産管理人とは

行方不明者の財産を管理する人です。相続人ではない他の親族や専門家になってもらうことになります。不在者財産管理人の業務は、行方不明者が見つかるか死亡が確認されるまで財産管理を行います。

相続人の1人が認知症

認知症の程度によっては判断能力や意思能力が無いと判断され、契約を結ぶことが出来なくなります。

 

つまり遺産分割協議書に署名、押印してもその契約書は無効となってしまいます。

 

また認知症の方以外の相続人だけで遺産分割協議をすることも出来ません。

 

相続手続きを進めるためには家庭裁判所に「成年後見制度」利用の申立てを行うことになるでしょう。

実際、相続手続きを進めるために後見制度を利用される方も多くみえます。

 

詳しくは「後見人ページ」をご覧ください。

 

 

すでに成年後見制度を利用しており、かつ相続人の1人が後見人だった場合は、家庭裁判所に「特別代理人」の選任の申立てを行はなければなりません。

相続人である後見人との利害関係が衝突してしまうからです。

 

特別代理人とは

本人を代理して法律行為を行う人です。今回の場合は本人を代理して遺産分割協議に参加します。
特別代理人は、特定の決められた行為のみを代理することになり、その他の行為の代理権はありません。

相続人の1人が未成年者

未成年者は遺産分割協議に参加することが出来ません。親権者である親が代理で参加することになります。

 

この場合、親も相続人となっていることもあります。つまり親と子の利害関係が上記と同様に衝突することになります。つまり、親は子を代理して遺産分割協議を行うことが出来ません。
これらは「利益相反行為(りえきそうはんこうい)」と呼ばれます。

 

こちらも家庭裁判所に「特別代理人の選任」の申立てを行います。

未成年者1人につき1人の特別代理人が必要になります。そして特別代理人を交えて遺産分割協議をすることになります。

 

被相続人の相続が終わっていない

被相続人の相続とは、被相続人が相続人となっている相続のことです。例えば、被相続人(父)が相続人となっている祖父(すでに故人)の相続が終わっていないため不動産の名義が祖父のままである場合などのことです。

 


被相続人の相続が終わってない場合は非常に複雑になるケースが考えられます。

 

上記の「相続人同士が疎遠」「相続人の1人が行方不明」などのトラブルがまとめて発生する可能性があるからです。相続人を確定するだけでも相当苦労するかもしれません。

 

前の相続問題を解決しないと、次の相続手続きが出来ないかもしれません。
最近「空き家問題」がクローズアップされていますが、こういった問題が原因の1つとなっています。

 

相続が発生したら必ずある程度は決着させておきましょう。

特に不動産に関しては相続人への名義変更までは済ませておきましょう。

 

内縁の夫・妻

内縁の夫・妻とは入籍していないパートナーのことです。

 

籍を入れていなければ長年一緒に暮らしていても相続人にはなれません。

 

つまり、被相続人の財産はすべて相続人の手に渡ります。生活の困窮が予想されるだけでなく、相続財産に不動産があった場合には新たな住居を探すことにもなりかねません。

 

入籍しないということはそれぞれの事情があってのことでしょう。

ですが、後のトラブルを想定して対策することが必須です。具体的には「遺言書」「生前贈与」などです。

いずれも注意が必要なのは「相続税の配偶者控除」などの制度が利用できずに「贈与税」が掛かってしまうことです。

 

特別縁故者制度について

特別縁故者とは、相続人以外の者で内縁の夫・妻など生計を同じくしていた者や療養看護に努めたなど特別の縁故関係にあった者のことです。

 

相続人がいない場合、または相続人全員が相続放棄をした場合は相続人不在となり相続財産は国庫に収められます。この場合に限り特別縁故者が財産を引き継ぐことが可能となります。

 

この場合は、自身が特別縁故者であることを証明して家庭裁判所に申立てを行うことになります。手続きには1年以上を要することになるでしょう。

子供がいない

子供がいない場合の相続人は、配偶者と親・配偶者と兄弟姉妹のパターンが多くなります(相続人のパターンについては「相続診断ページ」の「相続人は誰になるのか」をご覧ください。)

 

配偶者が、親または兄弟姉妹と相続手続きを進めていくことは大きなストレスになることが予想されます。

 

さらに、相続手続きは配偶者が進めていくことになります(必要な書類や資料は配偶者が多く持っているためです)。
相続財産のほとんどが不動産だった場合、親や兄弟姉妹が遺産分割を求めてきたら断ることは困難でしょう。

 

子供がいない場合は「遺言書」が有効です。

特に兄弟姉妹が相続人となる場合は効果抜群です。
なぜなら兄弟姉妹には遺留分が無いからです

 

詳しくは「遺言書ページ」をご覧ください

 

事業承継

事業承継とは会社の経営権(株式の譲渡など)を後継者に移行することです。

 

特に中小企業での事業承継は親族間で行われることが多いです。
この場合は特に注意が必要となることがあります。

 

それは事業とは関係のない相続人への配慮です。

 

事業の安定ののためには、株式の相続は事業承継者が取得することが望まれます。株式の取得は経営権の取得に直結するからです。この場合、他の相続人の取り分が株式以外の相続財産で間に合うかが問題となります。

 

株式以外の相続財産が用意できないと、他の相続人が法定相続分を主張して株式を引き継ぐことも考えられます。経営に干渉してきたり、株式の換金を求めてくることがあるかもしれません。

 

また相続税対策が出来ていないがために相続時に多くの相続税を納入しなければならないという事態が発生するかもしれません。

 

事業承継は時間をかけて行う必要があります。

そして事業承継しない相続人に対してのケアも必要になってきます。

さらに事業承継では相続税が発生する可能性が非常に高いです。

相続税対策は必須です。

早めにお付き合いのある税理士さんに相談しましょう。

 

相続放棄

まず相続放棄で気を付けなければならないのは3か月という期限です。

 

3か月を過ぎての相続放棄は条件が厳しく難しくなってきますので早めに対応しましょう。また相続放棄は撤回出来ない事にも注意が必要です。慎重さも求められます。さらに相続放棄をした場合、相続権が次順位の親族に移ることもあります。

 

次に、相続放棄で最も困るトラブルは相続放棄が出来なくなってしまうケースです。相続放棄を検討される方の多くは被相続人の負の財産が多いためでしょう。ですが相続放棄が出来ない、つまり負の財産を相続しなければならない状況が発生してしまうことがあります。

 

大きく分けてパターンは2通りです。

相続財産を処分してしまった

相続放棄とは相続財産の全てを放棄することです。プラスの財産だけ相続してマイナスの財産だけ放棄することは出来ません。従って相続放棄をするのであれば相続財産に手を付けてはいけません。

 

グレーなゾーンではありますが、被相続人のタンス預金を自己の借金返済に宛てた場合などはアウトでしょう。また相続財産を故意に隠したりした場合もアウトです。

被相続人の借金を承認してしまった

借金の一部を返済したような場合です。この場合は借金を承認したとみなされてしまいます。つまり「相続財産を相続して借金を返済する」という意思表示をしたとみられる場合があります。

 

相続手続きは時間が掛かります。財産調査も例外ではありません。相続財産を見極めてから判断される方は、早めに行動しましょう。

 

相続放棄は、主に負の財産(時には数千万円もの大金)を放棄する大事な手続きです。相続放棄を検討される方は慎重に行動しましょう。

無料相談をご利用ください

相続手続きや遺言書、認知症対策などでお困りの方は当店の無料相談をご利用ください。

 

相続においては、大きな金額の財産が動くことになるため慎重な対応が求められます。

 

そのため、専門家のサポートを受けることは非常に有意義なものになります。

 

大切な財産を大切な人に引き継ぐためにも、ぜひ無料相談を一度利用してみてください。

 

お客様の困りごとをお聞かせください

相続の困り事は人それぞれです。
そのためお客様が何で困っているのかをじっくりとお伺いいたします。

 

その上で「何をやらなければいけないのか」「何をやってはいけないのか」などをご説明させていただきます。

 

当事務所のサポートをご利用いただく場合でも、お見積もりやサポート内容をご確認していただき、ご納得いただいてからのサポートとなりますので安心してお問い合わせください。

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